スタッフブログ

「いのちをつなぐ学校」スタッフ
による活動報告です。

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カーボンニュートラルと海洋保全

2022.08.02

こんにちは。「いのちをつなぐ学校 by SARAYA」のスタッフの秋吉です。

 

前回のブログでは、ポルトガルの首都リスボンに滞在していたとお伝えしましたが、
その後、ヨーロッパでも40℃以上の高温が続いたようで、ポルトガルや隣国のスペインなどで森林火災が発生し、
ポルトガル政府で非常事態宣言が出され、気候変動は喫緊の課題であることを実感します。

 

「カーボンニュートラル」という言葉を耳にしたことのある方も多いと思います。
二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするため、
二酸化炭素を吸収してくれる森林の保全活動がさらに重要になっていますが、
二酸化炭素を吸収してくれるのは、森林だけではないのです。

 

ある研究所のデータによると、地球上の陸域における二酸化炭素の年間吸収量は73億トンですが、
海域で見てみると陸域よりも多い、103億トンもの二酸化炭素を1年間で吸収しているのです。

 

海水に溶け込んだ二酸化炭素は、深海に貯められるものもあれば、
マングローブや藻、サンゴ礁などの海洋生物によって吸収されます。

 

参考:https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00000460Y1A101C2000000/

 

これらの生態系を保全することはもちろん大切ですが、吸収しきれないほどの二酸化炭素が海に溶けてしまうと、
海の生態系への影響が予測されるため、地球全体にとっても負のスパイラルとなります。

 

リスボンで開催された国連海洋会議では、海洋における生物多様性の保全をはじめ海洋プラスチック汚染対策、違法漁業などについて議論が行われましたが、
本会議やテーマごとに分かれた会合、また会場内や近隣で開催されたサイドイベントでは、
これらの海に関する問題について、様々な立場の方からの活動報告も多くありました。

 

世界には数多くの社会課題があり、これらを議論する場が多く設けられていますが、
これからの時代は、問題解決へ向けたビジョンや協力体制、行動を起こすことがさらに重要であるとの意見も多く聞かれました。

今回の国連海洋会議のクロージングでは、特に海洋危機の最前線にある開発途上国の課題を認識し、科学に基づく一連の革新的行動をとることを目指すリスボン宣言「私たちの海、私たちの未来、私たちの責任」が全会一致で採択され、
また米大統領特使のジョン・ケリー気候変動問題担当がスピーチし、海洋環境そして気候変動への有効で早急な対応を訴えました。

米大統領特使のジョン・ケリー気候変動問題担当 スピーチ:https://youtu.be/jwWScYeyD7c

海洋における問題に対して、そして日本の一メーカーであるSARAYAグループとしてどのようなアクションが取れるのか、
我々が参加した公式サイドイベントの情報を、次回はお伝えさせていただきます。(秋吉)